D.R.ロニー・スミスの思い出
2021年 09月 30日
ニューヨーク在住のドラマー、田井中福司(以降福ちゃん)と一緒に日本でのライブを企画していたD.R.ロニー・スミス(以降ロニーさん)は、オルガンと合うギタリストと一緒に演奏したいね、と話していた。
その頃わたしはジミー・スミス(org)とのレコーディングもしていたこともあって、福ちゃんから「六本木サテンドールでロニーさんと一緒に演奏らないか」と連絡があった。ロニーさんと言えばジョージ・ベンソンとも共演している素晴らしいオルガン奏者だ。
演奏当日のサテンドールは大盛況、連れて行った岡安芳明ら弟子たちも大喜びだった。
ロニーさんはわたしの演奏をかなり気に入って、「来年はこのメンバーで日本全国ツアーに行きたい」と言い出した。
かくして、北は秋田、南は長崎まで、10数カ所のツアーを敢行した。
B3オルガンは知り合いからレンタルして、新進気鋭の岡淳(ts,fl)を手伝いと運転手を兼ねて参加させた。
「オルガンの前に立って吹くな!」とか、「何度も同じフレーズを吹くな!」岡にはとりわけ厳しかったことを思い出す。
しかしながらロニーワールドのツアーはどこも大盛況でした。
ロニーさんと福ちゃんがアメリカに帰って何年も後のこと、ブルーノート東京でルー・ドナルドソン(as)のバンドでロニーさんと福ちゃんが出演すると聞き、訪れてみた。
素晴らしい演奏に聴き惚れていると、ロニーさんがステージから客席のわたしを発見!
曲が終わるとマイクで「グレイトギタリスト!ヨシアキミヤノウエ!!ワーォ!」と、満席のブルーノートのお客様に紹介されて照れました。
さらに数年後、3年に1度くらい呼ばれているカリフォルニアのサンノゼジャズフェスティバル。
ある年のプログラムで、ゲストに「D.R.ロニー・スミスバンド」と書いてある。
これは是非とも会いに行こうと思ったら、わたしのステージと出演時間が被っている。
終演後急いで駆けつけると、ロニーさんも演奏を終えてファンに囲まれている。
女性ファンばかりだったので気を良くして?わたしに気が付かないのか。。
目と目が合った。
ミヤ⁉︎ミヤノウエ!!ウワォ!
なんでここにいるんだ?
長いハグだった。

可愛い女の子が目の前を通り過ぎると、そこに壁があっても(今ここを歩いている)と目は追う。(^^)
敬虔なシーク教徒で、鶏肉以外の肉は食べないけど、豚骨ラーメンのスープは大好き。
ロニーさんの食事に困ったわたしと福ちゃん、相談した結果、そうだ!
それから彼はどこへ行っても「親子丼」でした。
昨日、D.R.ロニー・スミスの訃報を聞きました。