さすらいのギャンブラー?
2016年 05月 04日
「じゃずぎたりすと物語」は、私がギターを始めるきっかけから
プロのジャズギタリストになるまでの出来事を、
おおよそ史実に基づいて書いています。

このところ、人生においての大きな思い出となった
「自転車日本一周旅行記」の話が長くなっていますが、 (ーー;)
私にとって15歳~16歳にかけての自転車日本一周旅行は、
体力作りはもとより、
根性や気力といった精神態度の原点ともなっています。
ほどなくして旅行記は終了させて、
またジャズギタリストへの道を綴りたいと思いますが、
自転車旅行記もまだまだ皆さんにお聞かせしたい
ハラハラ、ドキドキ、ワクワクの出来事がたくさんあります。
完走するまで引き続き読んでくだされば嬉しく思います。

※初めて読まれる方は是非第一話からお読みください。
【さすらいのギャンブラー?】
1970年8月16日(日)
このユースホステルで落ち合おうと約束していた吉田君は来ないし、
台風が接近しているということで部屋でのんびりしようと思ったけど、
朝から日が差していたので、朝食を食べてすぐに出発することにしました。
宿で一緒になった九州の水俣から来たという
サイクリストの山田さんと一緒に出発しました。
ずっと一人旅を続けていると、
こうした同行者がいるのはとても嬉しいことです。

台風は逸れたようですけど肌寒く、むちゃくちゃ風が強くて、
一生懸命ペダルを漕いでもなかなか前に進みません。
山田さんもこの強風にかなり苦労しているようです。
お腹が空いてきて、
街道沿いに商店を探しますがなかなか見当たりません。
そんな中、道端に落ちている車のホイールキャップを発見しました。

このホイールを下から熱して肉を焼くと美味しそうだな。(-ω-)/
そんな目論見を山田さんに伝えると大喜びで賛同してくれました。
実はわたし、人参や肉のちょっとした脂身も食べられない人間でしたが、
この旅行で体がそれらを欲するのか、好き嫌いがなくなりました。
強風の中、ホイールキャップを積んで走っていると夕方になり、
「三石」という町に着きました。
走行距離はぜんぜん伸びなかったけど、
今夜はこの町に宿泊することにします。
テント寝は覚悟していたのですが、
ダメ元で近くにあった寺に行き宿泊交渉。
これがOKとなって荷物を置いて部屋でのんびり。
そんな中、山田さんから思いもかけない言葉が。
「宮之上君、パチンコやりに行かない?」
パ、パチンコ???
子供のころ(この時も子供だけど)お父さんやおばさんに連れられて行き、
何回か玉を打たせてくれた遊ばせてもらったことはあるけど、
自発的にパチンコ屋に行ったことなどありません、法律的にもダメだし。。。
※そんなこと言ったらこの自転車旅行で喫煙したのは何なんでしょう(*_*;

仕方なく?期待を持って山田さんとパチンコ屋に行きました。( `ー´)ノ

Σ(゚Д゚)
( 一一)
('Д')
"(-""-)"
大金200円をすっかりすって肩を落として寺に戻ると、
お寺の方がわたしたちに夕飯をご馳走してくれました。
山田さんと旅のいろいろな話をして9時ごろ床に就きました。
【この日使ったお金】 ユースホステルの朝食¥130 / 牛乳¥23 / パン¥100 /
酢イカ¥50 / 天ぷら¥30 / アイスクリーム¥30 / パチンコ代¥200
〔合計¥536〕
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